大阪大学先端科学IVセンター内「皮膚再生技術(ピアス)」によると、骨髄幹細胞の誘導因子には皮膚や毛髪の組織再生や高機能化のための活性物質が数多く含まれていることが分かりました。
■骨髄幹細胞は様々な組織を生み出す「多能性幹細胞」
現代医学の未来を変えていくとも言われる再生医療。
その夢のような技術の実現を図るべく日々研究されているのが「幹細胞」です。
「幹細胞」とは「細胞を生み出す基となる細胞」のこと。
その中でも、様々な組織を生み出すことができるものを「多能性幹細胞」といい、私たちの身体(成体)にナチュラルに存在するものとして研究が進められているのが「骨髄幹細胞(骨髄間葉系幹細胞)」です。
「骨髄幹細胞(骨髄間葉系幹細胞)」は身体に大きな損傷が起こり損傷シグナルが出ると、血流を通じて損傷部位に動因され、その組織に応じた修復を可能にします。
「骨髄幹細胞(骨髄間葉系幹細胞)」を利用した再生医療は、本来体内にナチュラルに備わっている機能を利用するため、実用面に優れた治療が実現できると考えられ、再生医療や美容の分野でも注目されています。
■骨髄幹細胞が皮膚の再生に関与が明らかに
この「骨髄幹細胞(骨髄間葉系幹細胞)」は大阪大学の研究により、皮膚の再生にも関与していることが明らかになりました。
さらに損傷シグナルと同じ効果を持つ「骨髄幹細胞(骨髄間葉系幹細胞)」を皮膚へ動因できる活性物質も見出しました。
肌の生まれ変わりを担う真皮幹細胞と表皮幹細胞というものがあり、これらは年齢と共に機能低下や数の減少が起きてしまいます。
そこで、「骨髄幹細胞(骨髄間葉系幹細胞)」を皮膚に動因すると、それぞれの表皮幹細胞に変化し、皮膚全体の修復や再生に影響を与えることが分かりました。
「骨髄幹細胞(骨髄間葉系幹細胞)」は身体そのものを健康にし、元気を維持するための再生医療にとどまらず、高い安全性と有効性を兼ね備えた「アンチエイジングや毛髪再生」など、さまざまな美容技術の創出につながることが期待されています。
「皮膚再生技術(ピアス)共同研究部門」紹介動画
●骨髄間葉系幹細胞VTR
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